【シンガポール家探し】日本人夫婦の実体験で分かるHDBとコンドの選び方

  
\ この記事を共有 /
【シンガポール家探し】日本人夫婦の実体験で分かるHDBとコンドの選び方

はじめに|家探しは、人の価値観が一番出る

家探しの苦労は本当に人それぞれです。
家探しや家決めほど、その人の価値観や生まれ育った環境が垣間見えるものはないのではないかと思うほど、千差万別だと感じます。

一方で、シンガポールに住み、さまざまな国の人と働きながら「家探し」というテーマについて話していると、日本人という括りで見た場合、ある程度共通した基準、いわゆる「日本人スタンダード」のようなものがあるとも感じるようになりました。

今回は、私たち夫婦が実際にシンガポールで経験した家探しをもとに、これから家を探す方、または引っ越しを検討している方にとって、少しでも参考になる情報をお伝えできればと思い、この記事を書いています。

私たちのシンガポールでの家探し歴

私たち夫婦はシンガポールで出会い、結婚しました。
結婚前はそれぞれ別に住んでいたため、結婚前後を含めると、シンガポールに来てから合計4回、家探しと引っ越しを経験しています。

内訳と順番は、
夫が結婚前に住んでいたHDBシェアハウス、
妻が結婚前に住んでいたコンドミニアム1Unit、
結婚後に同居したコンドミニアム1Unit、
そして現在住んでいるHDBの1Unitです。

今住んでいるHDBは、夫婦二人のこれまでのシンガポールでの暮らしと家探しの経験を踏まえて選んだ家で、「ここが一つの集大成かもしれない」と感じるほど、満足しています。

これまでにエージェントとやり取りした物件は150軒以上、実際に内見した家はコンドミニアムとHDBを合わせて約30軒にのぼります。その経験を踏まえて、この記事を書いています。

避けて通れない家賃

家探しにおいて、最も重要な基準はやはり家賃です。
特に現地採用でシンガポールに来る場合、駐在員とは違い家賃補助がないため、できるだけ家賃を抑えたいと考える方が多いと思います。

一般的に、家賃の安い順に並べると以下のようになります。

HDBシェア(コモンルーム)

HDBシェア(マスターベッドルーム)

コンドシェア(コモンルーム)

コンドシェア(マスターベッドルーム)

HDB 1Unit

コンドミニアム 1Unit

単身や一人暮らしで来たばかりの頃は、「安ければどこでもいい」と思いがちですが、日本人にとってシェアハウスという住まい方は、人生であまりなじみのない人も多く、選ぶ際には注意が必要だと感じました。

HDBシェアハウスに住んでみて分かったこと

夫が最初に選んだのは、HDBのシェアハウスでした。
家賃は月900シンガポールドル、中心地から電車で約50分の郊外にあるHDBのコモンルームを、当時2年契約で借りました。

家探しの際に一番の懸念だったのは、大家さんとの同居でした。
ただ、結果的にはかなり恵まれた環境だったと思います。大家さんは中華系の老夫婦で、自営業のため日中は平日も週末もほとんど家におらず、夜も遅く帰宅し、朝も早くありませんでした。そのため、顔を合わせることがほとんどなく、シェアハウスでありながら一人暮らしに近い生活ができました。

コモンルームではありましたが、シャワーやトイレもほぼ一人で使用しており、シェアハウスの中では比較的ストレスの少ない環境だったと思います。

それでも、生活の制限は確実にありました。
大家さんとの同居ということもあり、台所やリビングのソファ、テレビなど、大家さん家族が使っているものを利用するのはためらわれ、多くの時間を自分の部屋で過ごしていました。自炊はほぼできず、冷蔵庫も使うことはありませんでした。

洗濯についても、かなり気を遣っていました。
洗濯機は一台しかなく、乾燥機を使うと大家さんたちの迷惑になる可能性があったため、基本的には洗濯だけを行い、干すのは自分の部屋でした。部屋にはベッドと最低限の家具に加えて、コンパクトな洗濯物干しを置き、そこで洗濯物を干していました。

シェアハウスではありますが、「自分のものはすべて自分の部屋の中で完結させる」という生活スタイルだったと思います。そのため、部屋の広さはとても重要で、ベッドと自分の荷物、そして洗濯物干しを置けるだけのスペースがある部屋を選んでいて、本当に良かったと感じています。

今振り返ると、結婚後の生活と比べると、安さと引き換えにかなり制限のある、窮屈な生活をしていたなと感じます。

コンドミニアムでの一人暮らしと安心感

妻は一人暮らしの際、セキュリティ面を重視してコンドミニアムを選びました。
家賃は月2,500シンガポールドル、1ベッドルーム・1バスルームを2年契約でした。中心地から電車で約1時間、オフィスからも約40分と、決して便利な立地ではありませんでしたが、家賃とのバランスを考えて郊外を選びました。

24時間常駐の守衛がいることや、水漏れや騒音などのトラブルがあった際にすぐ対応してもらえる点は、初めての海外での一人暮らしにおいて大きな安心材料でした。

コンドミニアムにはプールやジム、テニスコート、バーベキューピットなどのファシリティがあり、住み始めた当初は頻繁に利用していました。ただ、郊外という立地もあり友人を招くことも少なく、最終的には一人で使えるプールとジム以外はほとんど使わなくなり、引っ越すことになりました。

結婚後に住んだコンドミニアムで感じた違和感

結婚が決まり同棲することになった際、再びコンドミニアムを選びました。
家賃は月5,000シンガポールドル、2ベッドルーム・2バスルームで1年契約です。ちょうど家賃が上昇しているタイミングだったこともあり、二人で住んでも家賃の節約にはなりませんでした。

二人で住んでも、結局プールとジム以外のファシリティはほとんど使わず、高い家賃を払い続けることに疑問を感じるようになりました。コンドミニアムは守衛がいてセキュリティ面や精神的な安心はある反面、ファシリティを十分に活用しない限り、割高に感じる住まいだと実感しました。

また、HDBに比べると公共交通機関から遠い物件が多く、雨の多いシンガポールでは屋根(シェルター)がないことで、移動時に濡れることも多かったです。さらに、コンドミニアムは日当たりの悪い物件が多く、妻が最初に住んだ部屋では湿気がひどく、24時間エアコンや除湿機を使う必要がありました。天井や壁一面にカビが発生し、引っ越し前にはペンキの塗り直しを求められたこともあります。

最終的にHDB 1Unitを選んだ理由

現在住んでいるのはHDBの1Unitです。
家賃は月3,500シンガポールドル、2ベッドルーム・1バスルームを2年契約で借りています。中心地まで約20分、お互いの職場へも30分以内で通える立地です。

HDBに決めた理由は家賃だけではありません。公共交通機関まで近く、屋根付きで移動できること、比較的大きなHDB団地で、建物の下にスーパーやウェットマーケット、ホーカー、ATMなど生活に必要なものがほぼ揃っており、すべてシェルターでつながっている点は、想像以上に快適でした。総合病院も近く、Grabタクシーもすぐに捕まります。

また、築年数が30年ほど経ったHDBだったため、大家さんはローンを完済しており、家賃交渉にも応じてくれました。家具や家電が壊れた際も、すぐに修理してくれる点は非常に助かっています。コンドミニアムでは、修理対応が遅れたり、完全に壊れるまで対応してもらえなかった経験もあったため、この違いは大きいと感じました。

おわりに|家探しは「暮らし」を想像すること

私たち夫婦は共働きの現地採用で、家賃補助もありません。
その立場で4〜5年シンガポールに暮らした結果、HDBで家を借りることが一番理にかなっていると感じています。

もちろん、これはすべての人に当てはまる答えではありません。
ただ、家探しをする際は「どこに住むか」よりも、「どんな生活をしたいか」を先に考えることが大切だと思います。

この経験が、これからシンガポールで家探しをする方、転職や引っ越しを考えている方の参考になれば幸いです。

コメント

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です