【シンガポール転職】シンガポール現地採用で働く5つの心構え
会社員で働く人は一日の約3分の1の時間を仕事に時間を割いています。
収入を得るために働く会社の存在は収入面での利益だけでなく、企業の業界、職種、任された仕事、会社のある国、環境、人間関係、置かれている立場などが自分の人生に大きな影響を及ぼすといっても過言ではありません。
転職や就職という人生においてターニングポイントにもなりえる機会をきっかけに心機一転、日本を飛び出して世界で挑戦してみたいと思う方もいらっしゃると思います。
シンガポールに海外転職・海外移住して4年、振り返ってみると後悔はなく、満足していますが、ここに至るまで全く苦労がなかったとも言えません。私にとってはシンガポールの地が初めての海外転職の国だったので、知らなかったことが多く、転職前に知っておきたかったことなどが多々あったので、今回シェアさせていただきたいと思いました。
シンガポール現地採用で働く5つの心構え
私が必要だと思う、シンガポール現地採用で働く際の5つの心構えは、
①明確な目標
➁土地勘
③素直さとポジティブ思考
④柔軟さと適応力
⑤情報収集力
現地採用で働く心構え①明確な目標
なぜ海外で働きたいのか。キャリアアップなのか、年収アップ、グローバルな視点を身に着けたいなどなど、人によっては様々かと思います。
海外現地採用は海外駐在のポジションとは反対にとても自由です。
働く期間や企業の中のルールなどに縛られず、自由に職の選択が出来、年収の交渉なども可能です。しかし、自由には責任が伴い、明確な目標がないと困難に直面したときに乗り越えることが難しくなります。
日本での転職では、転職先でうまくいかなくなった時、国内で転職先を探せば良いので問題ないですが、シンガポールにて就労ビザで働く場合、企業を辞めると同時に就労ビザが切れるので、同時に在留期限が切れます。そのため、在留期限が切れてから1か月以内にシンガポールから出国する必要が出てきます。(在留期限が切れてからは観光ビザでの滞在になります。)もしシンガポールに長期で滞在したい、長期で滞在する計画がある場合は、次の転職先の企業を見つけて就労ビザを発行してもらう必要があります。
日本での転職と違いシンガポール転職は在留資格が関わってくるので、慎重に企業を見極め、なるべく長期間働ける企業を探す必要があります。そのためにも明確な目標があるほうが転職の軸がはっきりと定まって、「こんなはずじゃなかった・・・」というような転職の失敗が減るかと思います。
私が海外転職を決めたときの目標は、キャリアアップでした。日本の外資系企業で働き、その会社の日本支社ではそれ以上したい仕事がなく、転職を考える中、海外に目を向けたら自分のやりたい仕事があったので、海外転職を視野に入れ、転職活動をしていました。海外に目を向ける中、シンガポールは物価も高いことを差し引いても、日本に比べて年収が高く、税金が少ないので、手取りが多くなると知り、キャリアアップだけでなく、年収アップも実現できるので、シンガポールに決めました。この4年の間に大規模な組織改編などもあり、大変でしたが、明確な目標があったおかげで乗り切れた部分もあります。
現地採用で働く心構え➁土地勘
ここでいう土地勘とは海外転職の候補地、または転職が決まった土地の生活習慣などの知識が経験があることを言います。例えどんなに理想的な企業、仕事、年収、職場環境が整った場所に転職が決まっても生活する国、地元の生活習慣や食べ物が合わなければ、生活し、仕事をすることはできません。仕事は生活の基盤ができてこそ成り立つもので、その逆はありません。
そのため、シンガポールに海外転職を考える際はまず第一にシンガポールに住むことができるか、住むイメージを持つことができるか。このイメージを持つことができない時点でのシンガポールへの転職活動はおすすめしません。
私の同僚・友人・知人で海外駐在が決まった人の中で、任期途中で緊急帰国した人や家族の多くは駐在先の水が合わなかったと言って本帰国していました。水が合わないというのは、駐在先の場所の風土や環境がその方にとって適応できず、なじめないことです。
シンガポールになじめなかった方の多くは、他民族文化(多種多様な人がおり、混在した文化)がなじめなかったり、地元の匂い(ホーカーの香り、香辛料など)がどうしても鼻につくから出歩きにくい、さらに一年中夏の気候(高温・多湿)が肌に合わないなど、様々な理由で本帰国されました。更になじめない方は半年以内に本帰国しています。
単身で来られる場合は、ご自身が新しい土地でなじめるかですが、夫婦で来られる場合は、夫婦ともにシンガポールになじめるかも大切です。
私は学生時代に2週間シンガポールにショートステイ、日本の会社にいるときに1週間ほどの出張を3回ほど経験していました。そのため、短期の滞在とはいえ、食やシンガポールで働く人を知ることが出来て、生活し、仕事をするイメージを持っていた上で転職活動をしていました。
現地採用で働く心構え③素直さとポジティブ思考
現地採用で安定的に働くためには2つの基盤が必要です。一つは生活基盤、もう一つは仕事です。海外転職をきっかけに日本から引っ越ししてくる場合、この2つの基盤を同時に整え、軌道に乗せる必要があります。そのため、日本で引っ越し・転職をするよりも多くのエネルギーが必要となります。
日本国内での引っ越しでは、引っ越しに伴う手続きや公共料金の契約など、市区町村によって多少の書類上の違いはあっても基本的に必要なことは変わらず、どこで手続きができるのかも何となく想像がつきますし、ネットで検索したらすぐに何をしたらよいか行動に起こせます。しかし、知らない国で生活を始めるということは、右も左もわからない中で自分で調べたり、人の助けを借りながら整えていく必要があります。日本に比べて、時間も労力も必要になる場合もあります。シンガポールのやり方を知らないときは素直に知らないと認め、誰かに助けをかりて進める必要があります。
仕事においては、転職すぐは覚えることも沢山あり、新しい仕事場の環境や人間関係に慣れる必要があります。日本では当たり前だったことや、目に見えない、言語化されていない日本人の常識が通用せず、認識の違いなどで失敗をすることもあるかもしてません。それでもくよくよせず、すぐに前向きに取り組み進めていけるとストレスが少なく、生活も仕事も軌道に乗せることが出来ると思います。
現地採用で働く心構え④柔軟さと適応力
海外転職における適応力とは海外生活や海外転職先で発生する各種のシナリオやトラブルに効果的に対処するスキルです。柔軟さは変化する状況や新しい状況に対して、自分の考え方や行動を調整できる能力です。
シンガポールは他民族国家です。シンガポール国民だけでも3つの民族(中華系、マレー系、インド系)が共存しており、それぞれの言語や文化を認め、尊敬しつつ生活、仕事をしております。シンガポール国民だけでなく、多くの国からシンガポールにに職を求めて来ているので、住む家の隣・近所や転職した会社の人など身近に関わる人が常時5か国(5民族)を超えることは珍しくありません。
日本の常識や生活習慣に固執して、変化に対応できないとシンガポールで生活も転職後の仕事もうまくいきません。柔軟さをもち、シンガポールという新しい国と環境、人に適応できる心構えが海外転職を成功に導きます。
現地採用で働く心構え⑤情報収集力
今は情報化社会なので、多くの情報があふれています。
日本での転職活動と同じく、シンガポールでの転職は日本以上に慎重になり、求人のでている企業の業界や業績、なぜ求人を出しているのか調べる必要があります。
心構え①と➁の明確な目標と土地勘でも書きましたが、日本の転職と違い、海外転職はリスクが伴います。併せて、シンガポールという国で生活することというハードルもついてきます。できる限り情報を得て、自分の最適な職を見つけるために入念に情報を集める必要があります。
もちろん、転職エージェントの方のお話も参考になりますが、利害関係のない方の意見や話を聞く、情報を収集することも必要になってきます。
以上、シンガポール現地採用で働く5つの心構えでした。
この内容が少しでもみなさんの海外転職の際に参考になったら嬉しいです。また、海外転職、シンガポール転職に興味を持ってもらえたら嬉しいです。